陽葵 ちま
ひまり
(ぴょこりょん)
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作品名 『おばあちゃんの赤い椅子』
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プロフィール
ぴょこりょんショップ
Creema
minne
元広告デザイナー。出産後我が子たちに与えた英語教育がきっかけで、保育・英語教育業界に入り 20 年、
英語のプリスクールを経てバイリンガル幼稚園に勤める現役保育士。広告製作の経験を活かし、印刷物や教材製作等に多数携わる。経験の中で、幼児期の環境が子どもの健全な成長と深く関係があることに気づき、チャイルドカウンセラー、 チャイルドコーチングアドバイザー、セラピスト、家族療法カウンセラー等の資格を取得して、親子の関わり合いや心の成長について学ぶ。これまでの全ての経験を総動員して、多くの子どもたちの心の成長の手助けを決意し、絵本製作に取り組む。
インタビュー
●絵本を作ろうと思ったきっかけを教えてください。
もともと絵が好きで、いつか絵本を作れたら素敵だなと思っていましたが、保育や教育の仕事をはじめ、カウンセリングやコーチングを学んでいくうちに、子どもたちや子育て中の方に伝えたいことがあふれ出すようになり、本格的に作りたいと思うようになりました。
●今までの絵との関わりを教えてください。WCCに入校する前に絵画を学んだ経験やイラストのお仕事されていた経験がありましたか?
子どもの頃は壁にラクガキして叱られるほどお絵かき好きでした。一度就職したのちにやはり絵に関わる仕事をしたいと夜学でデザインを学び直し、広告デザインの仕事についたのですが、上司の「デザインって絵が描けなくてもできちゃうんだよね。」という衝撃的な一言を最後に、長い間描かない日々を過ごすことに……。
●キャラクター、ストーリーはどのように生まれましたか?
WCCで「大切な人に手紙を書く」という授業があり、亡き祖母宛に手紙を書いたことが始まりです。おばあちゃんっ子だったので、書いているうちに色々な思いが溢れ出し、気付くと「おばあちゃん」と「赤い椅子」と「ぼく」が心に降りてきていました(笑)。
●使用した画材を教えてください。画材選びはどのようにして決めましたか?
iPadを使用しProcreateというアプリで描きました。長い間、たまにしか描かない生活だったので、どの画材なら失敗なく描けるかという後ろ向きな悩み方をしていましたが、直前にiPadが手に入ったので、思い切ってデジタル画に挑戦しました。描きながら練習していような状態だったので、慣れとともにタッチが変わって、最後に描き直した絵も数枚あります。結果的に、何度も描き直せるデジタルは今の私に最適だったと思います。
●とくにこだわったところを教えてください。
おばあちゃんの病院まで、椅子の背に乗って飛んでいくシーンです。この場面は私にとってとっても大切だったので、デジタルに慣れていない当初は全く描ける気がしませんでした。他ページ全て描き終えた最後の最後に気合を入れて描き始め、何度も色を変えバランスを変え、数日かけて描き上げた渾身の一枚です。
●作品に込めた想い、伝えたいメッセージを教えてください。
今は、教育熱心なため子どもに色々と教え込んで立派に育てようと頑張りすぎている人が多いような気がします。本来、人にはとてつもない力が備わっていて、たっぷりの愛情に満たされ精神が安定してる子は、高い自己肯定感を保ち、自らチャレンジする勇気も、困難に打ち勝つ強さも、やり遂げるための継続力も全て心の内側に持っています。 勉強しなさいと言うよりも、頑張った先の未来を明るく想像できるような安定した心を与えてあげることが本当は大事なんですね。
人は誰しも「ぼく」にとってのおばあちゃんのような、見返りなく愛情を与えてくれた存在や、思い出すだけで強くなれる思い出がきっとあるはず。この絵本が、手に取ってくださった全ての方の温かい心を呼び起こし、優しさがどんどん広がっていったらいいなと思います。